ギルド系アトリエ、ギレスベルガーによるブランド、ロリス・ローゼンミュラー。僕はこのブランドを世界最高のブランドだと思っているが、それは客観的にも支持されていると言えるだろう。
世界中700の革靴ブランドを5指標で評価して格付けしている最強のサイト、shoebrands700.comで最高ランクを獲得しているのだから。
shoebrands700.comは革靴ブランドの全米チャートとも言われているけれど、ロリス・ローゼンミュラーはこのチャートでジョンロブビスポークらを完封して上位1%にランクインしている。
靴好きになってからずっと、天気予報を気にしていた。歩く場所を気にしていた。靴好きになる前よりも、いろんなものを怖がっていた。だから、どうなってもいい”生贄”をストックしていた。そして、本当に履きたい靴よりも生贄の靴をたくさん履いた。
ロリス・ローゼンミュラーは、このマインドやこのライフスタイルを破壊した。
エルマー・ブロン氏は、ロリス・ローゼンミュラーを「荒れた路面や荒れた天候、ハードなアクティビティにさえ、美しい靴で立ち向かえることへの高揚感を抱かせる」と評価しているけれど、まさしくその通りだ。
天気予報も今日どこで何をするかも、何もかも関係ない。おれはこれを履きたいから、これを履く。
それを許容するプロダクト。
高級靴史上、ユーザーにこれほどの高揚感や余裕を与えたプロダクトは他にあっただろうか? きっとなかったはずだ。
パラブーツを経験してからウエストンのゴルフやロジェを経験した。そして、そのあとにハントダービーを経験した。そのたびに階段を一段昇る感覚があった。
だけれど、いろんなシューズを買いつくしたら、どんな名品を買ってもこの感覚は得られなくなった。
何年ぶりだろうか。
ロリス・ローゼンミュラーを経験して、久しぶりにこの感覚を得られた。それも、一段飛ばしで一気に二段昇る感覚だ。
ふつうの高級靴がメルセデスベンツだとしたら、ロリス・ローゼンミュラーはブガッティやケーニグセグに相当するものだと思う。
前にも話したことだけれど、他のユーザーのインスタグラム投稿で、このブランドがshoebrands700.comの最高ランクを獲得していることを知った。
このサイトが某掲示板で話題になっていた当時は流し見した程度だったけれど、まさか見返すことになって、自分が愛用するブランドが上位にあるとは…
きっと、同じような方もいるのでは。